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経済学を学ぶ前に、経済学とはそもそも何なのか。何のためにあるのか。そして何のために経済学を学ぶのか。ここをしっかりさせておくとスムーズに勉強することができるはずです。やさしく解説しました。

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 個人や企業がどのように選択を行うのか、そして選択は環境が変化した場合にはどのように変化するのでしょうか。新たな技術が開発されると、企業は労働力を増やすのかそれとも減らすのか、ガソリン価格の変化は個人の買う自動車の種類に影響を与えるのでしょうか。
選択に直面すると、人はそれぞれの選択肢の良い面と悪い面を比較検討します。企業なら、企業収益に与える良い影響・悪い影響を評価するでしょう。たとえば小売チェーン店が新規出店する場所を決める場合には、立地条件の利点を比較検討する必要があります。通行人が多いが家賃が高い場所と、通行人は少ないが家賃が安い場所で経営者は悩むかもしれません。
意思決定者が、自分が直面する選択肢の良い面と悪い面を体系的に比較検討するなら、経済環境が変化した場合に意思決定者の対応がどう変化するかを予測することができます。決定がルールに従ってシステマチックにおこなわれるなら、どんな決定が行われるか予測できるということですね。
ガソリン価格が上昇すると自動車を運転するためのコストも上昇しますが、燃費の良い自動車ならコスト上昇の程度は低くなります。したがって、自動車を買おうと考えている家系は燃費の良い自動車を買う強いインセンティブを持つことになります。また、企業がインターネットを使った財の販売量を増やすと、小売店を歩いて訪れる人に依存する必要が少なくなります。すると、立地条件の良い店舗のために高い家賃を支払おうとするインセンティブは下がります。
経済学では、選択行動を分析する際にはインセンティブに注目します。経済学で言うインセンティブとは、特定の選択を行うことが意思決定者にとって望ましくなるような便益(費用の減少も含む)のことをさします。
インセンティブに影響を与えるものは多いですが、なかでも重要なのは価格です。ある財に価格が上昇すれば、企業はその財の生産量を増やして収益を増加させようとします。労働や機械設備といった生産活動に用いられる資源の価値が上昇すると、そうした資源を節約するような新たな生産方法を見つけ出そうとするインセンティブが高まります。また、大卒者の所得が高卒者に比べて高ければ高いほど、人々は大学に通うインセンティブを持つようになります。
経済学者は人々や企業の行動を分析する時、彼らの直面しているインセンティブに注目します。インセンティブが簡単に判明する場合とそうでない場合があります。たとえば、生物学先行の必修科目が増えれば生物学を選ぶインセンティブが低下しますが、これは簡単な例ですね。しかしたとえば、自動車の安全性が高まれば高まるほど、運転速度を上げようとするかもしれません。
経済学では、個人や企業の選択行動を理解する際にはさまざまな行動を行うインセンティブや、行動しないインセンティブを明確にすることを、まず行います。意思決定者はインセンティブに反応します。選択行動を理解するためにはインセンティブが重要といえます。
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